2019.11.08レッスン
やっかいな左手が、全面降伏した日。
ご訪問ありがとうございます。
ピアノ教室MARE鵠沼海岸です。
今日は子どものためのレッスンでやってみて、よかったこと
みなさんにお話したいと思います。
ピアノ初歩期の子どもは、大方がホモフォニー音楽を学んでいます。
荒っぽい言い方だとメロディーと、伴奏ということです。
右手(上声部)がメロディー、左手(低音部)が伴奏として練習し
やがて、バッハのようなポリフォニー音楽も学びます。
メロディーが聴こえたいので
必然的に、メロディーをよく歌い、音量も大きくなります。
伴奏担当の左手は、音量を抑えたいのです。
これが、子どもには本当に難しい。
低音部は弦が太く、長く、勝手に大きな音が出てしまう。
欲しいのはメロディーなのに、高音部は短く、細い、弱々しい弦なのです。
左手はなるべく、指を高く上げず、目立たないように黒子か裏方に徹します。
そうしてバランスを取りたいのです。
ところが、たびたび左手が右手につられてしまうほど独立できていない
手には、大変なこと。
左手の暴走は止まらないのです。
で、今日の会話。
「ねえ、Rちゃん。また左手が勝手なこと始めてるよ。
もしかしたら、左手には乱暴な〇〇さんが住んでいるんじゃない?」
「そうかも。」とRちゃん、2年生。
「ちょっと困るよね。あばれ者なの?〇〇さん。」
「笑笑」
「もう少し静かにしてください、って頼める?」
「頼めるよ。
左手さん、もう少し静かにしてください。」
と、左の手のひらに話しかけてます!!???
頼んでくださいとお願いしたのは私なのですが、まさか本当に。
さらに右の手のひらに向かって
「もう少し、しっかりしてください。」
とまで話しかけてるじゃありませんか!
じゃあ弾いてみましょう、と弾いてみたらなんと
非常にバランスが取れて、立体的に響いたのでした。
Rちゃんは、左手に話しかけたのと同時に
左手への意識を、さらに強く持てた様子でした。
まさかと思うような方法が、有効なときもあるんだなあと
再確認できた1日でした